星新一の不思議な短編ドラマ『夜と酒と』あらすじネタバレ＆感想 オチの意味は酒？幻覚？恋？はたまた幽霊の悪戯…？

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『夜と酒と』は、竹原ピストルさんと夏帆さんが主演。

ある夜、孤独な男が部屋でひとり酒を飲んでいると、突如不思議な女が現れて…？

 

この記事では、星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『夜と酒と』のあらすじネタバレ＆感想を紹介します♪

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星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『夜と酒と』あらすじネタバレ

星新一ドラマ「夜と酒と」竹原ピストル主演。原作とだいぶテイストが違う。でも、ドラマの方がオチがわかりやすくなっていて、原作より面白いかも。https://t.co/ZiZCmItM0F

— はらきゅうせん (@shortshort9000) July 6, 2022

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『夜と酒と』のあらすじを紹介します。

酒を飲むと現れる幽霊？孤独な男と可愛い幽霊の出会い

その男は友達も恋人も一人もおらず、孤独でした。

仕事場でも仲間と呼べる人はおらず、ただただ働き、家に帰るとウイスキーを飲むのが日課です。

その日も帰宅後、１杯のウイスキーを飲みました。

 

すると、目の前に紺色のロングワンピースを着たひとりの女が現れます。

「泥棒…！？」男は驚きながら尋ねますが、女は微笑しているだけ。

男の住んでいる古いアパートは狭く、隠れる場所がないため、事前に侵入していたとは考えにくい状況です。

 

これは幻覚に違いない…！

男はそっとその女に手を伸ばし、触れてみました。

すると、手はその女をすり抜けます。

 

触れることができないのです。

「はあ…やっぱり。酒とストレスで幻覚を見るようになってしまった。」

男がそう呟くと、その女は「ただの幻覚ではないかもしれませんわ。」と答えました。

 

男は、喋った！と驚きます。

女は男の隣に座り、自分は酒を飲むと現れる幽霊なのではないか？と話しました。

人は酔うと心を開く傾向があります。

 

男が酒を飲むと、普段は見ることのできない霊的な存在が見えるようになり、この女は孤独な男の中の潜在意識から現れたのではないか…と言うのです。

男は半信半疑になりながらも、この幽霊は全く怖くないし、むしろ可愛い…と戸惑うのでした。

 

フフフフ…そこに女の冷たい笑い声が響きます。

次の日も、酒を飲むとその幽霊は現れました。

男はこの幽霊にすっかり心を許し、まるで人間の女性といるかのように、会話やボードゲームを楽しみます。

 

男にとって、不思議でありながらも楽しい日常が始まったのです。

突然現れなくなった幽霊と、新しい女との出会い

そんなある日、男は帰宅途中のベンチで、女性がうずくまって苦しんでいるところに出くわしました。

その女は大量の薬物を飲んだようで、男はすぐに救急車を呼んで、その女を助けます。

その夜、不思議なことが起きました。

 

酒を飲んでも、あの幽霊が現れなかったのです。

翌日、男が道を歩いていると、あのベンチに、また昨日うずくまっていた女性が座っていました。

男が話しかけると、更に不思議なことが起きます。

 

なんと、その女性はあの幽霊にそっくりなのでした。

そして事情を聞くと、その女性は住むところもお金もなく、自ら命を絶つしかない状況なのだと語ります。

そこで男は、自分のアパートの隣の部屋が偶然空いているので、そこに住めばいいと提案しました。

 

それから、男にとって幸せな日々が始まります。

仕事が終わると、隣の部屋をノックして、その女と度々会うようになったのです。

いつものように酒を飲みながら、ニコニコと笑う女はとても可愛らしく、二人の会話は和やかに弾んでいました。

 

でも、そうしているとどうしてもあの幽霊といるような感覚に陥ります。

フフフフ…冷たい微笑が聞こえてくるようなのです。

「本当に俺のこと知らない？」と、男は何度も女に尋ねました。

 

そしてそっとその女性の手に触れてみます。

すると、当然のことですが、触れることができるのです。

そして、あたたかい。

 

男は嬉しくて仕方なくなり、穏やかで幸せな日々が続いていきました。

すべては幽霊の悪戯？男の隣には、今も…

しかしある日、帰宅していつものように隣の部屋をノックすると…返事がなく、さらには部屋には誰もおらず、置手紙がありました。

手紙の内容は、「男は自分に別の女性を重ねているように感じるので、ここにいない方が良いと思う」というものでした。

 

男は慌てて家を飛び出し、あの女を探し回ります。

しかし、あの女はどこにもいません。

その後、男はひとりでバーに入り、落ち込んだ様子でウイスキーを飲んでいました。

 

すると「このお店初めてでしょう？よろしくね」と、一人の女性が話しかけてきました。

見ると、あの女ではありませんか！

「ここにいたのか！？」と男が問いかけたとき、その女は別人の姿に変わりました。

 

さらに別の女性を眺めると、またあの女がいます。

しかし、しばらくするとその女も全くの別人へと姿を変えるのでした…。

男は頭を抱えて、もはや自分は頭がおかしくなってしまっていて、全ての女性にあの幽霊の姿を投影しているのではないか…と考えだします。

 

アパートの隣に住まわせたあの女も、本当は見た目は全くの別人だったにも関わらず、自分が勝手に幽霊を投影していたのではないか…？

そもそも、酒を飲むと現れる幽霊なんているはずがありません。

 

会話も、ボードゲームも、本当は自分一人でやっていて、幽霊なんかいなかったのかもしれません。

男は苦しそうな表情で、「訳が分からないが、何か好ましくない循環に巻き込まれたのかもしれない」と、頭を抱えてうなだれてしまいました。

 

そうしてウイスキーを飲み干すと…

男の隣にはあの幽霊が現れます。

そしてそこには、フフフフ…と冷たい笑い声が響いたのでした。

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『夜と酒と』感想

これは…幽霊はずっとあの男の傍にいたということですよね？

ということは、ベンチで倒れてた女性も幽霊が仕組んだことで、自分とそっくりな実在する女に惹かれていく姿をフフフフ…と眺めていたのではないでしょうか？

 

そしてありとあらゆる女に乗り移っては、自分の姿を見せて、混乱していく男の姿を面白がって見ている。

こわいですね～！！

幽霊ってやつは(笑)！！

 

こんな孤独で純粋な男を、弄んであげないでほしい(笑)

でも、ここまでしてこの男を振り回すとは、この幽霊も男を気に入ってるのかな？と思います。

まあ、幽霊ですから、好きな子に意地悪したくなるとか、男を振り回したくなるとか、人間界でのそういう恋愛あるあるの、度が過ぎまくっている版。

 

幽霊界では、当たり前のことなのかもしれません。

だとしたら、お茶目な悪戯にも見えてきます。

もしくは、幽霊に恋してしまった男の、恋の病か…。

 

どちらにしろ、もう一度見えるようになってあげてほしいですね。

夏帆さんみたいな幽霊、可愛すぎますもん。

でも悪戯はほどほどにしてあげてね。

 

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