星新一の不思議な短編ドラマ『白い服の男』あらすじネタバレ&感想  平和とは何か?男の美学が暴走した世界の末路

2022年春ドラマ
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星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『白い服の男』は、滝藤賢一さんと村上虹郎さんが主演で、世界平和を希求する組織人員を演じます。

世界大戦を繰り返す人類、平和が訪れる日は来るのでしょうか…。

 

この記事では、星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『白い服の男』のあらすじネタバレ&感想を紹介します♪

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星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『白い服の男』あらすじネタバレ


星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『白い服の男』のあらすじを紹介します。

平和のために、戦争という過去そのものを抹消しようとする”白い服を着た男”

いくつもの世界大戦を経た後、平和が訪れた近未来では、人間は戦争そのものをなかったことにしようとしていました。

戦争について調べること、戦争の「セ」の一言さえ、口にすることを禁じられていたのです。

 

「セ」の聞こえる場所では、構わず銃声が鳴り響きます。

警察内には、そのための特殊警察89605分署が設置され、その署長は白い服を着たある男(滝藤賢一)が務めていました。

ある日、そこへ若手の警察署員(村上虹郎)が派遣されてきます。

 

白い服の男は歓迎し、青い鳥が描かれた白い紋章を手渡すと、早速若手署員に仕事の案内を始めます。

まず連れて行ったのは『盗聴室』です。

スピーカーからは「遊園地を爆破しよう」という会話が流れており、若手署員は動揺しますがすぐに次の盗聴へと切り替えられました。

 

「今のは対処しなくていいのでしょうか」

若手署員が心配そうにすると、白い服の男は「今のは一般の警察の仕事だ」と答えて取り合おうとしません。

次に流れたのは、とある親子の会話でした。

 

「ねえパパ、遊ぼうよ。”セ”をやって遊ぼうよ」子どもがそう言うと、父親は「どこでそんな言葉を覚えたんだ」と厳しい口調で尋ねます。

子どもが「友達が言っていたよ」と答えたその時、父親は「そのような言葉は二度と使うんじゃない」と怒鳴りつけ、子どもは泣き出してしまいました。

 

この会話については、調書のセに〇がつけられ、白い服の男は「この親子については定期的に監視し、友達とやらも突き止めろ」と指示をしたのでした。

呆然とする若手署員に、白い服の男は「巡視の時間だ」と指示をして連れ出します。

 

次に向かったのは、ある広場でした。

そこには数人の男女が、見せしめのように手錠をされて立たされています。

戦争に関する変な思想を叫ばれてはたまらないと、彼らは声帯に麻酔薬を打たれた状態です。

 

この世界では「セ」に関する発言自体が禁止され、それを犯した者は公開処刑にされるという決まりができていたのでした。

白い服の男は「普通の犯罪者ならこんな処刑はされない。罪人にだって人権はあるからな。ただ、平和の敵だけは話が別だ」と言い、そこにいるひとりの女性の前に立ちます。

 

女性は恨み満ちた目で、白い服の男に唾を吐きましたが、彼は呆れた顔でその女性の顔を警棒で何度も殴りました。

辺りを歩く住人は怯えたように逃げていきます。

 

その後、ひとりの男性が道端で捕らわれました。

彼の鞄には戦争に関する新聞記事が入っています。

それを確認した白い服の男は「連行しろ」と指示、すぐにその男の事情聴取をします。

 

その男は「自分はただ、知りたいだけだ」と訴えますが、白い服の男は「お前のそのくだらない興味から大事な平和を守るために、なぜ署員たちが聞きたくもない言葉や見たくもない写真と向き合わなければならないのか」と男の首元を掴み怒りをぶつけました。

 

そして咳込む男に「母親を呼んでこい。誰にも見られないように地下で尋問する」と言い放ちます。

男は「母親は関係ないのでやめてください。すみません、すみません…!」と泣きながら懇願しますが、白い服の男は若手署員に警棒を渡しながら「殴れ」というような目をします。

 

若手署員が「も、もう十分では…」とうろたえると、自らその男の頭部を何度も殴りつけるのでした。

その後、外を歩きながら、若手署員は「知りたいと思うのは罪ですよね…」と呟きます。

すると白い服の男は「お前は何のためにこの道を目指したのだ」と尋ねるのでした。

戦争の記録を残すのは、心から戦争が好きだから…白い服の男が語る平和への美学

次に訪れたのは『閉鎖図書館』です。

そこでは大量の書物に修正が施されていました。

人類の歴史から戦争を抹消するため、関連する書物すべてを書き換え、戦争を完全になかったことにするのです。

 

修正責任者は、「原子力はなぜ生まれたか?人類の生活をよりよくするため。ロケットは何によって発達したか?美しい夜空に触れたいという、人類の純粋ささ。」と説明し、もうすぐそのように科学史の書き直しが終わるところだと、高らかに笑います。

 

書き換えてすむ書物はそうして残し、書き換えることのできないものは燃やして抹消してしまうのです。

白い服の男は、一冊の書物(『哲学と生きる』著:マルクス・トゥッリウス・キケロ)に書いてある「私は最も正しい戦争よりも、最も不正であっても平和の方を好む」という文言を読み、「昔の人間にも我々と似た考えを持つものがいたのだな」と呟きました。

 

そして、「昔の奴らは軍備を縮小したり武器をなくしたりすれば、戦争が起きるのを防げると思っていたらしい。戦争に関するものを残しておいても、心構えさえできていれば戦争に発展するのを防げると思っていたらしい。」と、馬鹿にしたように笑い、そのような人間たちを「イカレている!」と非難します。

 

「もしイカレていないとすれば、心から戦争が好きだったのだ!」

白い服の男はそう叫ぶと、半世紀前に人類が起こした世界大戦を振り返ります。

「あの戦争のむなしさ、悲惨さ、ばかばかしさ…話にならない。」

 

そう言いながら笑う白い服の男は、まるで泣いているかのような悲しい表情をしており、若い署員は何も言葉にすることができませんでした。

 

そして若い署員が手にしている『哲学と生きる』という書物を奪い取ると、「過去の人類は間違っていた。我々は戦争という概念を次の世代に残さない。今度こそ本当の…平和を目指す」と、伝えながらそれをバラバラに破いて捨て去りました。

 

「平和こそ、唯一絶対の道」

その言葉と共に破かれた書物は、まるで白い羽のように、若手署員に降り注ぎます。

ごっこ遊びをする子供たちの笑い声と、森に鳴り響く銃声

その後、使えない書物を野外で焼却しながら、白い服の男は「戦争は伝染病のようなもので、我々は人類の病毒を抑える医師」と説明しました。

 

そして、その時一本の電話がかかってきます。

白い服の男は「分かった。逃げる者がいればためらわずに銃撃しろ」と話します。

若手署員が様子を伺うと、森で子どもたちが”セ”ごっこをして遊んでいるようです。

 

電話からは「打て!攻撃だ~!」などと、楽しそうにはしゃいでいる子どもたちの笑い声が聞こえてきます。

「お前も来い。」白い服の男がそう言うと、若手署員は「はい。」と素直に従いました。

そして、颯爽と森へと歩くふたり…。

 

空には鳥の群れが飛び交い、まるで平和な世の中そのものの様です。

しかしそこへ鳴り響いたのは、子どもたちを撃ち殺したであろう銃声でした。

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ『白い服の男』感想

間違ってはいないと思います。

白い服の男の、平和への持論。

確かに、戦争の歴史を残すことは、戦争のやり方のお手本のようなもの。

 

そもそもそんな過去も情報もなければ、人類は戦争のやり方が分からず、もしかしたら思い付くことすらなく、戦争以外のやり方でそれぞれの国を良くしようとするのかもしれません。

私自身原爆の投下された町に生まれ、小さなころから平和教育なるものを受けてきましたが、実際に頭に叩き込まれたのは戦争がどれほどひどいものかというもの。

 

平和の作り方について、具体的な方法なんて教えてもらえなかったです。

もしかしたら、あの戦争の歴史という知識がないほうが、心の中は平和かもしれません。

なので、間違ってはいないと思う。

 

でも、やり方に問題がありますよね。

平和だけが絶対で、そのためには手段を選ばない…というのは、そのやり方自体が戦争そのものであり、平和のために子どもたちが銃殺されるなんて、全く平和な世の中ではありません。

 

彼の考え方は間違っていないかもしれないけど、やり方は大いに間違っている。

そしてこの近未来は、このまま人類が、考えること、すなわち哲学を持ってしても、平和を築くことができず、戦争を繰り返してしまった場合に訪れるかもしれない時代なのかもしれません。

 

白い服の男は、平和という絶対的な正義のために、悲しくも独裁者と化してしまった。

きっと元々は、限りなく清く正しく善良な思想の持ち主だったのではないでしょうか。

 

それぞれの正義が違ったとき、自分の正義を守るために相手を悪とすると、戦争が始まってしまいます。

色々な正義があっていい、それが当然。

 

そう受け入れることがスタートだと思うのですが…

平和について、もっと優しくて美しい指導者は現れないものでしょうか…。

 

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