星新一の不思議な不思議な短編ドラマ『善良な市民同盟 前編』あらすじネタバレ＆感想　悪人を排除する謎の伝染病

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『善良な市民同盟 前編』は、北山宏光さん演じるセールスマンの運命が、謎の組織との出会いで大きく変わっていく物語です。

この記事では、星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『善良な市民同盟 前編』のあらすじネタバレ＆感想を紹介します♪

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星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『善良な市民同盟 前編』あらすじネタバレ

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『善良な市民同盟 前編』のあらすじを紹介します。

手癖の悪い善良ではない男

男(北山宏光)は小さなころから手癖が悪く、人のものを盗むことに何の抵抗もない人物でした。

これまで職を転々としながら、会社の金を盗んでは消えるということを繰り返して生きています。

そんな男が今いる会社は、年寄りに価値のない別荘を売りつける悪徳不動産会社でした。

2週間ほど真面目に働いているふりをして、金を盗んでとんずらしよう。

それが男の計画でした。

ところが、営業訪問で訪れたある家に住んでいる老人との出会いで、男の運命は一変します。

世界から悪人を一掃する伝染病と、善良な市民同盟

老人の家には様々な骨董品があり、老人の話す高尚な内容は、学のない男にとってとても魅惑的でした。

そのまま話を聞いていたかったのですが、そろそろ…と、男は「トイレを貸してくれ」と老人に放します。

悪徳不動産屋の勝価値のない別荘を、価値あるように見せなければなりません。

そのためには油断させ、信じ込ませることが必要。

男はわざと財布を置いたまま、席を立ちました。

こうすれば老人は、男のことを自分より馬鹿でマヌケな男だと思うでしょう。

老人のもとに戻ると、「物件を押し付けることなく、こんな見ず知らずの年寄りの前に財布を置いていくなんて、君は良い人間だ」と言われます。

そして男に、ある映像を見せるのです。

映像には、ひとりの男性が椅子に座っており、みるみるうちにミイラのように干からびて朽ち果てる様子が写っていました。

老人は、これはまだ世界で流行したことのない伝染病のウイルスだと説明します。

そして、「自分は善良な市民同盟の一員で、組織は広がりつつある」と続けます。

「悪人の人権が守られ、得をし、善人が損をする世の中のままでは、世界は破滅してしまう」と考える善良な市民同盟は、悪人たちに最後の審判が必要だとしていました。

老人は「その伝染病は善良な市民同盟が作ったもので、ウイルスは、来年の１２月２２日に世界にばらまかれる。その審判の日、悪人たちは世界から排除されるのだ」と男に説明を続けます。

男は驚いた様子で老人を見つめていましたが、老人は「安心しろ。もうワクチンは作ってあるので、秘密でそれを打てば命は守られる」と言いました。

つまり、善良な市民同盟の一員でいれば、伝染病にかかることなく命は守られるのです。

男は、老人の言うことはまるで神のように重く、しかしいつかは人類がたどらねばならない運命のようにも感じました。

老人は「伝染病になりたくなければ団体に入ればいい。ただし一つ、約束事がある。」と話しました。

善良な市民同盟に入るためのたった一つの約束、それは団体のことを誰にも話さないこと。

男はそんな簡単なことかと驚きつつ、団体に加盟し、無事にワクチンを接種することができたのでした。

変わっていく、男の人生

それから男の中では、何かが変わっていくようでした。

自分がまともで良い人間のように思えて、悪徳不動産会社の裏金を暴いては老人に報告。

会社は倒産し、裏金は老人のもとへと渡り、それは善良な市民同盟の活動に当てられると聞かされます。

その後まっとうな仕事に就き、恋人(玉城ティナ)もできました。

男は幸せでした。

これまでの人生で、ここまで人に愛されたことがなければ、自分から愛したこともありません。

彼女と過ごす日々は、かけがえのない大切なものとなります。

しかし、ある日仕事をしていた時のこと、彼女が突然倒れてしまいます。

男が急いで駆け寄ると、彼女の顔はみるみるうちにミイラのように変形し、朽ち果てていきました。

あたりの人々も、バタバタと倒れていきます。

あの伝染病がばらまかれたのでしょう…。

というところで、男の目が覚めました。

隣には彼女が静かに眠っているので、男はひとまず安心しますが、頭を抱えてしまいます。

カレンダーを見ると、１２月２２日まであと数日まで迫っていることに気づきました。

審判の日は、あっという間に男たちに迫っているのです。

星新一の不思議な不思議な短編ドラマシリーズ『善良な市民同盟 前編』感想

善良な市民団体がしていることが、善良なのか！？というのが、テーマとなりますが、ウイルスを兵器として使用するなんて、それは紛れもないテロ攻撃ですよね。

確固たる正義が、それぞれに違うからこそ、戦争が起こる。

生き続ける人と排除する人を選ぶなんて、神でも無いのにおこがましいと思います。

立場が違う人から見たら、善良な市民団体は間違いなく危険で悪徳な組織であることは言うまでもありません。

男は学も知識もないということで、逆に純粋と言うか、信じてしまったんでしょうね…。

そして、一番大切なのは、そのウイルスが本当にあるのか？ということだと思います。

一種の脅しのような形で、団体が人々を操作しているとしたら…。

その目的はいったい何なのでしょうか？

審判の日に男たちが辿る運命が気になって仕方ありません！

後編が楽しみです♪

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